生産スケジューラの導入を失敗させない!アジャイル開発型について

2023.05.26A0 生産管理

日々のニュースの中でシステム導入に失敗したケースを耳にしたことはないでしょうか。
工期が予定より遅延したり、品質に満足できなかったりと、システム導入は必ずしも希望通りにはならない場合があります。
生産スケジューラを導入したい方も、「プロジェクトが頓挫したら」「業務に使えなかったら」など少なからぬ不安があるかもしれません。
冒頭から多少ネガティブな面を取り上げましたが、Asprovaの導入時にはどのような手法を取り入れているかを紹介します。

ウォーターフォール開発型とアジャイル開発型

システム導入は確立された工程に沿って行います。
まず一つの手法としてあるのは、ウォーターフォール開発型です。導入プロジェクトを立案する「企画」から始まり、要件定義→基本設計・詳細設計→実装→テスト→導入・運用と進めていきます。

一連の流れの中で重要なポイントの一つが要件定義です。要件定義とはシステムで実現したい機能のことで、プロジェクトの成否にかかわるものです。ただ、ウォーターフォール開発型だとシステムの理解が不十分な初期の段階で決めるという難しさがあります。

生産スケジューラも要件定義が難しいと言われます。自社の製造条件の中からどれを要件にしたらよいか、プロジェクトの最初の段階から見極めるのは大変なものです。

そこでAsprovaの導入においては、段階的にシステムを改善していくアジャイル開発型を取り入れています。生産スケジューラのプロトタイプを作り、段階的に要件定義をしていくため、システムを触りながら精度を高めていくことができます。

プロジェクトの規模によって開発期間は異なりますが、生産スケジューラの効果を早めに実感できるのも利点の一つです。

アジャイル開発の実例

Asprovaの導入プロジェクトを軌道に乗せたものとして、自動車用シートを生産する富士シート株式会社様の事例を紹介します。

同社はプレス工程にAsprovaを導入しました。導入担当者は「実際の生産の動き、プレス機ごとの特性、稼働率などの条件設定に一番苦労しました」と振り返ります。しかし、導入パートナーとともにプロトタイプを作り、相談しながら改善していくというステップバイステップにより、計画の精度をあげていきました。

この事例のようにアジャイル開発を進めるに当たっては、ノウハウや知見が豊富なパートナーの存在が重要となります。システム開発を細かいサイクルでやれば良いという単純なものではなく、成功に導くにはそのためのノウハウや知見が必要となるからです。

パートナー選定や導入プロジェクトについてはナレッジセンターでも解説していますので、ご確認ください。


(了)


技術革新や予測不能な外的要因に迅速に対応できるよう製造業務においては、より一層生産プロセス全体の改善と生産効率向上が求められています。 データやデジタル技術を活用し、生産リードタイム短縮や在庫・コスト削減などを実現する製造現場におけるDX推進の一つとして、生産スケジューラの導入がカギとなります。 次のページでは、生産スケジューラ導入によって具体的にどのような業務改善が実現したのか導入企業の事例もご紹介しています。ぜひご参考にしてください。 img_banner_aps