初のウェブシステム~使いやすさが飛躍的に向上 Asprova My Schedule発表会

2024.08.13A1:生産計画・スケジューリング

  生産スケジューラAsprovaの新たな機能「My Schedule」(マイ・スケジュール)の発表会が7月18日、オンラインで開かれました。これまでのAsprovaを、機能とデザインの両面で一新する意欲作です。すでに8社のユーザーと共同開発が進んでおり、使いやすさが高い評価を得ています。

ゼロから作った画面

 発表会ではアスプローバ社の田中智宏社長が登場し「弊社にとって初めてのウェブシステムであり、Asprovaにある画面でもお客さまの意見を聞いてゼロから作りました」と話しました。

 従来のAsprovaは、PCにインストールして計画を作り、計画の閲覧もPCでしかできませんでした。これをウェブ経由により、タブレットやスマホで見られるようにしたのです。現場で実績を入力することもできます。生産計画部門と現場との情報伝達が、ぐんと円滑になります。

 田中さんは「Asprovaは、高い汎用性と、多機能化を実現してきました。半面、1社1社にフィットした画面を作りづらくなり、UI(ユーザー・インターフェイス)の開発に壁を感じるようになっていました」と話します。そんな時、あるユーザーから「ウェブ経由で実績入力をするシステムを」と求められ、それがMy Schedule開発のきっかけになったといいます。

 正式リリース(6月)にあたっては、新たなロゴマークを制定しました。マイ・スケジュールという名前はやや長いので、社内では「マイスケ」と呼んでいるそうです。

 「マイスケ」は、現在も8社でPoC(概念実証)が進行中です。そこでは多くの提案や要望が寄せられ、すでにかなり実現しています。「作業指示や製造実績の入力システムを安価に構築したい」「現場にいる数百人が、工程や資源の状態を見られるようにしたい」「生産指示書をウェブ化したい」などです。これらの機能は、今後のユーザーはすべて利用することができるということです。

いつでもどこでも計画が見える

 田中さんは、今回のミッションを「工場全体で生産計画、進捗の見える化、実績収集に貢献する」「Asprovaを知らない人にも適した画面を開発する」としました。そして、あるべき姿(ビジョン)を「365日24時間いつでもタブレットやPCから、製造現場から経営層まで、Asprovaのデータを見られ編集できる」と提示しました。

 続いてアスプローバ社のエンジニア高橋伸幸さんと営業担当の國​分​​隆​博さんにより、実際の画面のデモが行われました。標準機能のガントチャートでは細くて見えにくかった短時間の作業も、拡大してわかりやすく表示されます。現場からの実績入力方法はシンプルでわかりやすく、それがAsprovaに反映されることが示されました。

 さらに、開発中の画面として紹介されたのは、管理者向けに全体像を素早く提示するシンプル版です。表示する情報を絞り、たとえば資源ガントチャートでは、空いている資源がどこにあるのか即座に把握でき、作業を移動する判断ができます。またオーダーガントチャートのシンプル版では、納期遅れや早すぎる生産などが一目でわかります。これらはユーザーの要望を受けて開発着手したということです。

フリープランも提供

 最後に、導入の流れについて説明がありました。プランは3つ。フリープラン、ビューワプラン、スタンダードプランです。フリープランは文字通り、標準機能として提供されます。他の2つは、有料オプション機能となります。フリープランでは同時接続できる端末は1台のみとなりますが、有料プランでは無制限です。その他にもいくつかの違いがあります。詳しくはアスプローバ社のホームページをご覧ください

 共同開発するPoCも拡大したい意向であり、「こんなことがしたい」という要望を求めているそうです。なおMy Scheduleの利用には、Asprovaの最新版である17.7が必要です。24年9月にバージョンアップ変換ツールを提供することになっています。フリープランであればすぐに試すことができます。


(了)


技術革新や予測不能な外的要因に迅速に対応できるよう製造業務においては、より一層生産プロセス全体の改善と生産効率向上が求められています。 データやデジタル技術を活用し、生産リードタイム短縮や在庫・コスト削減などを実現する製造現場におけるDX推進の一つとして、生産スケジューラの導入がカギとなります。 次のページでは、生産スケジューラ導入によって具体的にどのような業務改善が実現したのか導入企業の事例もご紹介しています。ぜひご参考にしてください。 img_banner_aps