電子部品工場の事例~変化に即応した生産スケジューリングで在庫削減・リードタイム短縮を実現!
2022.05.18A2:導入事例LEDや電子基板をはじめ、半導体やコネクタなどの製造を行う電子部品工場は製品の多様化や需要の変動が多いことから、生産計画業務に悩みを持たれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、電子部品工場における課題や実際の改善例をご紹介します。
電子部品工場で抱える課題について
現在の課題としては、製品の多様化やライフサイクルの短期化、需要変動が大きい環境の中で、在庫を最小限に抑えつつ、大きな需要変動に迅速に対応していかなければなりません。
また、数多くの品目に対しての在庫管理や需要変動に対する納期回答など、多くの製造業で共通した課題も当てはまります。
その他にも品目ごとの仕様の違いへの対応や、多種多様な部品の在庫引当、部品取り揃えなどの準備作業の計画や指示などといった課題も挙げられます。
生産スケジューラ導入で改善できたこと
生産スケジューラを導入することによって、適切な在庫や納期の管理だけではなく、生産計画や生産負荷の見える化などによる工数削減や生産量の向上といった改善が可能です。
こちらでは、実際に生産スケジューラを導入したことによる改善事例を2点ご紹介します。
改善事例1:計画立案業務の効率化、在庫削減
課題:厳しくなるグローバル要求にこたえるためにはExcelでの対応は困難
2000年代後半に入ってからグローバルでの需要増大が起き、これまで以上に生産効率の向上や在庫スペースの縮小化が必要になりました。
各国の同グループ企業共通の課題として、今後さらにこの課題を抱える拠点が増えることが想定されていました。
生産スケジューラ導入後の効果:体制強化による在庫削減
激しい需要変動や短い製品ライフサイクル、リードタイム短縮要望に応えられる体制にすることが必要でした。
Asprovaを導入したことで、計画の精度向上、変化に対応できるように計画見直しの短サイクル化を図り、仕掛在庫及び原料在庫をそれぞれ20%削減することに成功しています。
改善事例2:特急オーダーに対する即時納期回答が可能に
課題:頻発する顧客オーダー変更への対応
生産スケジューラ導入前は、基以下のような課題を抱えていました。
・頻発する顧客オーダー変更
・工程内仕掛の削減
・不透明な製造フロー
・属人性の高い生産計画
生産計画の作成などは属人性の高い作業となってしまっており、計画者のノウハウが共有されないため、その方がいない場合は計画が作れないこともありました。
また、製造現場でも熟練者とそうでない方とで、生産効率が大きく変わってしまうといった状況でした。
生産スケジューラ導入後の効果:在庫削減、リードタイム短縮
Asprovaを導入して製造実績管理システムと接続したことにより、生産計画策定時間(前工程+後工程)を26時間から4時間に短縮することに成功しています。
また、頻発する顧客オーダー変更に対しても、オーダーに適する設備と作業や段取りの時間を計算し、無駄の無い計画を自動的に作成しています。
生産スケジューラの持つ柔軟な対応力
生産スケジューラを導入することで、急な割込み案件などにも対応することが可能になります。
計画変更をスムーズにできたり、在庫の過不足を防いだりすることで生産効率の改善につながります。
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コラム編集部
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