食品工場の事例~ベテラン社員に頼らなくてもスピーディーな計画変更を可能に!
2022.05.18A2:導入事例
日々食卓に並ぶ食品を製造している工場では、製造する商品や原材料の消費期限などを考慮しながら計画的な製造を行わなければいけません。
それ以外にも並び順によって発生する洗浄作業や、段取りなど資源の効率的な活用といったさまざまな点に気を付ける必要がありますが、どのように改善していけば良いのか、悩みを持たれている方も多いのではないでしょうか?
本記事では、食品工場における課題や実際の改善例をご紹介します。
食品工場で抱える課題について
食品工場の製造現場における現在の重要課題として下記のようなものが挙げられます。
・消費期限を考慮した計画
食材を取り扱う食品工場では、消費期限などを考慮して在庫を管理し生産を行わなければなりません。
・効率よい生産
アレルゲンや同時に作れない品目など製造順序や設備の制約について、注意する必要があるのも課題のひとつです。
生産順序により発生する製造設備の洗浄作業など段取り作業が多くならないよう、いかに効率良く生産を行うかが求められます。
・タンクを用いる食品の製造工程
工程によっては原料を流しきるまで次の材料の投入ができなかったり、混合するタンクの場合は撹拌用のプロペラを考慮して上限と下限に気をつけたりしなければなりません。
また、品目の並び順によっては洗浄作業に多くの時間がかかってしまいます。
生産スケジューラ導入で改善できたこと
生産スケジューラを食品工場に導入することによって、課題に挙がっていた消費期限を考慮した品質管理や原価・利益の見える化が可能になるだけではなく、制約の多いタンク設備もタンク繰りを考慮した計画が可能となります。
こちらでは、実際に生産スケジューラを導入したことによる改善事例をご紹介します
改善事例:計画立案のノウハウをITシステムし脱属人化、生産効率を改善
課題:属人化、計画変更にかかる膨大な工数
食品製造は季節、需要などの変動要因が大きく、製品のライフサイクルが短いという特徴があります。
需要予測は行っていても、予測どおりにならないことも多く、生産設備の能力や納期を計算して、効率の良い生産計画を立案することが課題です。
扱っている品目が約2500種類あり、生産数量の変動が大きいため、生産計画の立案は経験豊富なベテラン社員に頼っていました。
その上、売上増、生産増にもかかわらず生産計画に携わるスタッフの数は同じで、省力化、脱属人化が必須となっていました。
生産スケジューラ導入後の効果:生産の効率化による生産量UP、工数削減を実現
Asprovaを導入したことにより、計画立案者のノウハウをシステム化し、スピーディに計画変更できるようになりました。
また、見える化により、生産設備の持つ能力をさらに引き出すスケジューリングが可能となり、結果として生産量を過去の実績換算で16%アップ、製造2部門の管理者の工数を年間約500時間削減し、生産計画立案担当の工数は43%削減できました。
成功体験を積み重ねていくと、単に生産工程を改善するだけではなく、もっと効率良く生産を行う方法があるのではないかと、工場全体を見直すきっかけになりました。
生産スケジューラによって製造条件を考慮した計画を自動に
人手で表計算ソフトなどを使用する場合、段取りや切り替え時間などの条件を考慮した計画立案は非常に困難でしたが、現場担当者のノウハウをマスター化し生産スケジューラに登録することで、自動で製造条件を考慮した計画を立てることが可能です。
コラム編集部
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