困ったこと35~プロトタイプをつくりたかったが、スキル不足で進められなかった

2024.05.21A3:生産スケジューリングの悩み相談

 米国には、1枚の絵は1000の言葉に値する(One picture is worth a thousand words)ということわざがあります。「百聞は一見に如かず」よりもさらに1けた、視覚情報には力があるというわけです。生産スケジューラの世界で、この1枚の絵に相当するのが「プロトタイプ」です。けれどもゼロの段階から最初の1枚を作っていくのは、なかなか大変です。どうすればいいのか、アスプローバ社がおすすめするやり方を紹介します。

セミナーを受講から始めよう

 プロトタイプとは、「原型」とか「試作品」という意味の言葉です。生産スケジューラの世界でもよく使われ、本格導入に先立ち小規模で検証することを指します。

 実務的には、規模を縮小したスケジューリングデータを作成し、現状把握や目標設定で洗い出した要件をAsprova によって満たせるかどうか、検証するために用います。満たせない場合はどのような措置をとるのかを改めて考えます。

 プロトタイプを進める方法を説明します。

 まずAsprovaの機能と操作方法を理解するために、以下のセミナーの受講をおすすめします。

  • 製品紹介セミナー
  • 製品体験セミナー
  • プロトタイプ体験セミナー

 また、できれば実践トレーニング・基本編の受講もお勧めします。

 さらに、アスプローバ社のウェブサイトからナレッジセンターにアクセスし、「製造工程・業種に合わせた使い方」の中で、貴社に近い内容があれば、参考にしてください。

何を検証したいのかを明確に

 次に検証用データの準備と検証項目の洗い出しです。Asprovaを操作する前に、何を検証したいか、またそのためのデータはあるのかを確認しておきます。

 Asprovaは、多機能スケジューラです。それぞれのお客さまにとって大事な機能やデータ項目もあれば、使わない機能もあります。自分が確認したいことに集中する必要があります。

 現在、利用している自社のマスターデータや計画データをEXCELで整理すれば、Asprovaのデータ項目との対比ができます。Asprovaに自動で登録することも可能です。

 またデータは主要な品目を数件選択し、計画データ(オーダ)も1件から進めることを強く推奨します。最初から多くのデータを登録すると、問題が生じたときの原因の究明やマスターデータの修正に時間を多く要します。Step by Stepでプロトタイプを進めていきましょう。

 上記の段階で作成につまずくようであれば、Asprovaの販売パートナーにご相談いただくことも可能です。 簡単なプロトタイプであれば無償で対応することができます。内容により高度なプロトタイプを作成することになると、有償サービスになります。

 具体的なプロトタイプの進め方は、ナレッジセンターの導入検討ガイド(Step3 プロトタイプ)を参照してください。

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(了)


技術革新や予測不能な外的要因に迅速に対応できるよう製造業務においては、より一層生産プロセス全体の改善と生産効率向上が求められています。 データやデジタル技術を活用し、生産リードタイム短縮や在庫・コスト削減などを実現する製造現場におけるDX推進の一つとして、生産スケジューラの導入がカギとなります。 次のページでは、生産スケジューラ導入によって具体的にどのような業務改善が実現したのか導入企業の事例もご紹介しています。ぜひご参考にしてください。 img_banner_aps