フランス人プログラマーが生み出す日本の生産スケジューラのUX改善~マラチーニ・ラファエル

2022.11.06X1:アスプローバ社員インタビュー

 フランスから入社したアスプローバ社の新人プログラマー、マラチーニ・ラファエル(Marraccini Raphael)さんに、お仕事のことを中心に話を聞きました。日本とフランスでは開発環境にずいぶん違いがあるそうです。フランス語が母語で、今は日本語に加え、英語、スペイン語もOKというマルチリンガルです。ラファエルさんが、これから生産スケジューラAsprovaをどう変えていくのか、期待をもって見守りたいと思います。

ユーザーの満足感を高める

ー 現在はどんな業務に携わっていますか

 AsprovaのUX(User Experiense)の改善が主な仕事になっています。ユーザーが使いやすい製品を開発することです。UXでは、使い心地、感動、印象なども重視されます。UI(User Interface=ユーザーとの接点)と言葉は似ていますが、さらに広い概念です。使い手の満足度といってもいいでしょう。

 Asprovaは新バージョン開発の最終段階に入っており、UXの向上も一連の改善の中に含まれています。私は各種のテクニックを学生時代に身につけているので、こうした改善は得意分野の一つです。

ー 入社した経緯を教えてください

 フランスのIT系の学校を卒業して、まもなくアスプローバ社に入りました。もっと早く日本に来たかったのですが、新型コロナのこともあって、正式な入社は2022年9月になりました。以来、東京に住んでいます。

 日本への興味は子どものころからです。パリの近くで生まれ育ちました。フランスでは「ドラゴンボール」など、日本のアニメを放送していて、そこから関心が高まってきました。中学生のころには、スーパーファミコンを改造して遊んでいました。高校生のころになると、日本の文化に関心を持ち、日本語も独学で学び始めました。謙遜とか尊敬とか、他人に対する態度のあり方が独特ですね。それらが結びついて、日本のアスプローバで働くことにつながったのだと思います。

 実際に住んでみた日本は、思った以上によかったです。とくに景色がいいことや年中行事の豊富さに感心しました。クリスマスもずいぶん盛大だし、カラフルで楽しめるイベントが年中あります。フランスは祝日・季節関連のイベントが多い印象を持つ人が多いのですが、実際には祝日は少なく、お祭りも多くはないのです。

新機能にチャレンジ

ー 専門分野では、フランスと日本の違いはありますか

 開発環境はかなり違います。フランスを含む欧米では、UIについてもプログラミング言語についても、新しいものを好んで取り入れます。ユーザーが目にするコンピュータの画面デザインは、シンプルになってきています。

 ところが日本では昔のものを引き続き使っています。ウェブサイトの画面には、さまざまな情報がいっぱい載せられています。言語やプログラム技術でも、Ruby On Rails(ルビーという日本生まれのプログラミング言語を用いる開発の仕組み)やPHP(プログラミング言語の一つ)など、一昔前のものを使っています。

 そうすると、安定感はありますが、新しい機能を使いたくてもできなくて、困ることがあります。ただ最近は日本でも、新しい技術に感心を持つ人が多くなっています。これから新機能を積極的に導入して、アスプローバのコード、UIなどに使ってみたいですね。

ー お仕事以外でやってみたいことはありますか

 競技プログラミングにも関心を持っています。同期入社の同僚にも強い人がいます。チームで参加できたらいいな、とも思います。

技術革新や予測不能な外的要因に迅速に対応できるよう製造業務においては、より一層生産プロセス全体の改善と生産効率向上が求められています。 データやデジタル技術を活用し、生産リードタイム短縮や在庫・コスト削減などを実現する製造現場におけるDX推進の一つとして、生産スケジューラの導入がカギとなります。 次のページでは、生産スケジューラ導入によって具体的にどのような業務改善が実現したのか導入企業の事例もご紹介しています。ぜひご参考にしてください。 img_banner_aps