「Asprova Meet」アスプローバ社の製品開発はこうして進化する~李彤

2022.11.06X1:アスプローバ社員インタビュー

 アスプローバ社の開発エンジニア李彤(リ・トウ)さんに、ビジネスパートナー会やユーザー会のことを聞きました。李さんは、中国出身で上海交通大学を卒業して新卒入社し10年の経験を積んできました。生産スケジューラAsprovaの機能開発を担当し、日本国内と海外のユーザーサポートもやっています。

開発者がユーザーの声を聞く機会に

ー パートナー会とユーザー会とは、どのようなものですか

 いずれも毎年恒例のイベントです。ユーザー会の参加者は100人規模で、アスプローバ社員も多数参加します。今年は9月にオンラインで開きました。国内の顧客を対象に、導入事例の発表や、開発中の機能のデモに加え、ユーザーインタビュー、今後の開発予定など、たくさんの内容を提供しています。またお客さまからの要望を聞いたりします。

 ビジネスパートナー会は5月に開きました。こちらは数十人規模です。弊社の販売パートナーやお客さまに参加していただきました。

 今年のユーザー会では、開発中の機能を実際のユーザーに試してもらって、感想や意見などをインタビューしました。弊社が一方的に情報を出すより、他のユーザーの声も聞けると、会がより面白くなったと感じます。

 私自身も、お客さまにインタビューするのは今回初めてでした。事前に質問内容を準備して、お客さまと日時を約束して、当日に操作画面を見せながらお話ししもらい、新たな経験をすることができました。

「ボタンが怖い」からの改善

ー その他にもユーザーとの接点はありますか

 今年からはAsprova Meetというオンラインミーティングをやり始めました。月2回くらいのペースで、最大でも10人くらい。1社を対象とした時もありました。直接話し合って、Asprovaについての意見や要望などをたくさんいただきました。貴重なフィードバックの機会です。

 その中で強く印象に残ったのは、「Asprovaのリスケジュールボタンがちょっと怖い感じがする」という話です。「リスケジュール」というのは、アスプローバ独特のもので、これまでのものを全部帳消しにして作り直す、という印象を抱くそうです。ユーザーは新たなデータの取り込みをしたいだけのときもあります。この要望をうかがったことで、デフォルトは変えないけれど、ユーザーが自分でボタンの名前を変えられるようにしました。

 開発段階で開発者が気づいていないところを、Meetですぐパートナーさんに指摘され「確かにそうですね」と思うところがいくつかありました。その後のMeetでまた改善した成果物を参加者に見せて、好評をいただきました。開発者だけで悩まないで、外部の人たちにも聞いたほうが、より良い製品を作れると感じられます。

 最近はAsprovaの新バージョンで、新しいUI(ユーザインターフェース)を開発しており、Meetでパートナー、ユーザーの方に見せながら意見を聞いています。製品改善のペースも昔より速くなりました。

ー 日本の会社に就職した理由は? また中国と日本の製造業をどう見ますか

 日本と中国は遠くないし、生活も仕事もしやすいだろうと、日本での仕事を選びました。中国の製造業は急成長してきました。それが曲がり角にきて、これから産業を改革して高付加価値化をめざそうとしていますが、結構難しいかもしれません。というのは、優れた人材が製造業よりも他の産業や政府部門に流れていくからです。日本の製造業は、工場見学すると、中がきれいで、従業員がよくルールを守っています。それが日本の特徴だと感じました。

 今は品川区に住んでいます。余暇はゲームと筋トレですね。ゲームはRPGが好き。最近では中国で開発された「原神」とかですね。アメリカのRPGもやります。

技術革新や予測不能な外的要因に迅速に対応できるよう製造業務においては、より一層生産プロセス全体の改善と生産効率向上が求められています。 データやデジタル技術を活用し、生産リードタイム短縮や在庫・コスト削減などを実現する製造現場におけるDX推進の一つとして、生産スケジューラの導入がカギとなります。 次のページでは、生産スケジューラ導入によって具体的にどのような業務改善が実現したのか導入企業の事例もご紹介しています。ぜひご参考にしてください。 img_banner_aps