工場の課題を解決する切り札~人にやさしく生産効率の高い基準生産計画を実現するSolver~

2023.07.17S07:基準生産計画(MPS)を最適化したい

高難度のスケジューリングを得意とするSolverの、「基準生産計画を最適化したい(S7)」についてのWebセミナーが開催されました。

基準生産計画とは、需要と在庫から製品をいつまでにどれくらい生産するのかを決める生産計画であり、マスタースケジュールに当たります。

では基準生産計画を最適化するとは、どのような意味なのでしょうか。今回のセミナーではそこを深掘りしていきます。

顧客満足と従業員満足の両立に悩む現場

Solverが開発された背景は、セミナー冒頭に流れるマンガ動画から分かります。物語の舞台は、EV用パーツを製造する「ミライテック」。ミライテックは未来製作所の子会社で、親会社に対して、部品をいかに安定供給するかという課題を持っていました。

社長の上村さんは悩みます。親会社への納期遅延を恐れるあまり、残業+フルパワーの前詰め生産だと出荷待ち在庫が増えるばかりだったからです。さらに週の前半は生産数が多く残業があるのに対して、週の後半は暇という状況だったため、従業員からは不満が上がっていました。

この状況を乗り越えなければ、パーツを安定的に供給できず、経営不振も免れない状態でした。ついには親会社の社長から「それなら未来製作所の内示に基づき、基準生産計画をしっかり組めばいいじゃないか」と言われてしまいます。

基準生産計画の難しさ

なぜ、ミライテックはこのような経営課題に直面したのでしょうか。セミナーではその点を分かりやすく整理しています。

結局のところミライテックは、人・モノ・設備という経営資源を適切に活用できずにいました。その場しのぎの前詰め生産やまとめ生産では、変動する需要に合わせられず、人件費と在庫が増えるばかりでした。

目指すべきは、全体最適化された平準化生産です。そのためには、基準日程計画から日々の生産数を最適化する必要があります。最適化とは、欠品ゼロ・負荷の平準化・量の平準化・残業の最小化・段取りの最小化を実現した状態です。

しかし、基準生産計画を有限能力スケジューリングで行うのは決して簡単ではありません。「月間の総内示数を加工機の負荷を考慮して平準化するなんてできるわけない…」とミライテックの担当者が悩むのも無理のないことです。

人にやさしい生産計画とは

今回のセミナーで紹介されるSolverは、生産効率だけを考えて前詰め生産する方法とは異なります。つまり残業や手待ちのムダを少なくして、量や時間も平準化するという人にやさしい生産計画を、百万通りにも及ぶ組合せの中から工場最適化の観点より導き出してくれるのです。

それはデモンストレーションでよく分かる仕組みになっています。従来のスケジューリング方法とSolverとの比較を見せてくれるからです。Solverを使ったデモだと、日々の生産数を最適化した計画がものの数秒で出来上がります。

セミナーの全容を知りたい方はAsprova ソリューションセミナーにお申し込みください。


(了)


技術革新や予測不能な外的要因に迅速に対応できるよう製造業務においては、より一層生産プロセス全体の改善と生産効率向上が求められています。 データやデジタル技術を活用し、生産リードタイム短縮や在庫・コスト削減などを実現する製造現場におけるDX推進の一つとして、生産スケジューラの導入がカギとなります。 次のページでは、生産スケジューラ導入によって具体的にどのような業務改善が実現したのか導入企業の事例もご紹介しています。ぜひご参考にしてください。 img_banner_aps