多品種少量生産にバッチリ対応~トーテック 畑原さんに聞く

2023.04.26X2:販売パートナーインタビュー

 アスプローバ社の有力なパートナー、トーテックアメニティ株式会社の畑原祐司(はたはら・ゆうじ)さんに、生産スケジューラAsprovaをどのように現場に導入していったか聞きました。Asprova歴4年半の技術者で、大阪を本拠に西日本一円をカバーしています。

ー 特徴のある事例をお話いただけますか

 印刷業では多くの経験を積んでいます。印刷工場は多品種少量生産です。決まった取引先からだいたい決まった量の注文が来るのではなく、そのときそのときの受注に合わせて生産計画を作ります。基本的には、受注のたびに毎回、Asprovaの「マスタ登録」をしなくてはなりません。それはなかなか大変です。

 それに対し、私たちは汎用的なマスタを1つ用意して、それによってすべての注文に対応できるような仕組みを作ることができました。ここが根幹部分で、お客さまとやりとりしながら、1,2か月かけて実装にこぎつけました。全体では半年から1年くらいで導入が完了しました。幸いうまくいきましたので、この機能を他の例でも使えるよう、社内で知識を共有しています。

 またマスタとカレンダーの設定を工夫して、「この曜日には、この品目を印刷する」といった計画もできるようにしました。

プラグインと組み合わせ

ー その他に印象的な例はありますか

 ある蒸気装置メーカーでは、それまできちんとした生産計画が存在しなかったのです。減圧弁やバルブのようなものを組み合わせる加工組み立て業なのですが、現場任せの粗いやり方でした。お話ししてみると、Asprovaを入れさえすれば、そのまま現場で使える計画が出てくると考えていました。

 とくに重視したのは、段取り(治具の交換や加工品のセッティング)をする作業員の負荷をいかに調整するかです。それによって生産量が決まってきます。Asprovaの標準機能では難しい部分もあり、標準機能とプラグインを組み合わせることによって、負荷が100%を超えない計画を作ることができました。

 当初の流れから不安な気持ちもありましたが、結果的にはうまくいきました。結構好評で、Asprovaを使い倒すぞ、というくらい熱心に取り組まれるようになりました。

根本的な問題を探る

ー 問題点や困った点はありましたか

 お客さまは100%の成果をAsprovaに求めていることがよくあります。ポチっと押したら完全な計画ができてくるというイメージです。しかし無理な部分はどうしてもあります。どこまでをAsprovaに任せて計画するか、どこからを担当者が計画調整するのか、ちょうどいい案配を求めるのが大変でした。

 また、Asprovaを導入しようというお客さまは、実際に現場で課題を抱えていて、「ここを何とかしなくては」という強い気持ちを持っています。ところがもう少し視野を広げてみると、そこだけを改善しても全体はうまくいかないということが、ときにあります。スケジューラを導入する本当の目的は何なのか、根本的に解決するべき問題はどこか、そういったことを意識しながら、やっています。

ー トーテック様の特徴を紹介してください

 豊富な導入実績と組織的な対応力でしょうか。お客さまの要望に合わせ、「Asprova Plus」や「TPiCS-Asprova連携」などのAsprova+αの導入提案をして、標準機能ではできないことも実現しています。幅広い業種に対応できます。

ー 休みの日などはどんなことをしていますか

 ポケモンです。1人でやったり妻と一緒にやったり。ポケモン歴はAsprova歴よりずっと長く、20年になります。カワイイ系のモンスターが好きで、最近気になっているのは「デカヌチャン」ですね。


(了)


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技術革新や予測不能な外的要因に迅速に対応できるよう製造業務においては、より一層生産プロセス全体の改善と生産効率向上が求められています。 データやデジタル技術を活用し、生産リードタイム短縮や在庫・コスト削減などを実現する製造現場におけるDX推進の一つとして、生産スケジューラの導入がカギとなります。 次のページでは、生産スケジューラ導入によって具体的にどのような業務改善が実現したのか導入企業の事例もご紹介しています。ぜひご参考にしてください。 img_banner_aps