経験1年で熟達した秘訣は?~大輝和哉さんに聞く

2023.07.18X2:販売パートナーインタビュー

 東日本技術研究所のエンジニア、大輝和哉(おおてる・かずや)さんに、アスプローバ導入のお話を聞きました。茨城県北茨城市を拠点に、全国の顧客に対応しています。Asprova歴は1年と短いのですが、キャリアの長い先輩に一目置かれるほど急速に熟達したのは、どんな秘訣があったのでしょうか。

プラグイン開発でAsprovaを究める

ー 導入に際して印象に残った経験はありますか

 衛生用品のメーカーで、作業を「直」で管理したいという注文にこたえたことです。この工場の従業員は8時間ずつ3交代で24時間操業しており、それぞれのシフトを「直」と呼びます。一つの作業は「直」が代わると打ち切らなければなりません。

 その工場では、連携するシステムが全て「直」単位でデータ管理されています。他のシステムへ連携するデータを直単位にするだけであれば、アスプローバ社のナレッジセンターにも類似例があります。この件では、他システムへの連携後、Asprova内でも作業を直単位で管理していく必要がありました。そのためには、お客さまの立案した計画を直単位に作業分割する機能が必要でした。

 Asprova標準機能では、二重に作業分割ができなかったり、分割時の端数計算が難しいなどの問題がありました。検討の結果「プラグイン」で実装するという結論に至りました。しかし、それでも課題がありました。Asprovaには非常にたくさんの機能や設定があります。今回開発したプラグインと各機能を組み合わせた時に、プラグインがうまく動作しない例が多数ありました。これらの機能にプラグインを対応させるためには、それぞれの機能のロジックやAsprovaのデータ構造の深いところまで理解する必要があります。使われそうな機能一つ一つについて、調査とプラグインの修正を重ねていき、なんとか要件に沿うものが開発できました。

 幸い好評をいただき、この会社の他の工場でも、これを利用できないか、検討を進めています。

ー 貴社の強みは周辺のソフトウェア開発力にあると聞きました

 Asprovaの導入に際して、お客さまの独自要件に対応するためのプラグイン開発は、得意としているところです。他システムとの連携に欠かせないバッチ処理の自動連携プログラムの開発もその一環です。

 私は先に述べた「直」対応のために、初めてAsprovaプラグインのプログラム開発を経験しました。そのためには、構造や各種機能・設定についての知識が必要不可欠でした。短期間でAsprovaの知識をつけられたのは、プラグイン開発を経験したことが大きいと思います。弊社のシニアメンバーから「Asprovaのデータ構造や機能についてはもう自分より詳しいんじゃないか」と言われるまでになりました。

わからないことは徹底して調べる

ー これまでの経歴を教えてください

 私は島根県の出身です。「おおてる」という姓はとても珍しく、全国で12世帯くらいしかないようです。もともと情報系の仕事がしたくて、大学も情報系を選び、現在の会社に入社しました。しばらくは公共事業のシステム開発に携わり、その後、研究開発部門も経験しました。このときは数理最適化や機械学習をシステムに組み込むことが課題でした。

 Asprovaの導入支援にかかわり始めたのは約1年前からです。それまでは製造業におけるシステム開発の経験も少なかったため、業務知識もなく、ほぼゼロからのスタートとなりました。

 新たな業務を身につけるうえで、わからないことは徹底して調べる、わかるまで調べるということを心がけました。Asprovaについても、内部構造まで学びました。知識欲は非常に重要だと思います。わからないことが多ければ逆にモチベーションにつながりますし、おのずと早く成長できると思います。

 これからはAsprovaのオプション機能である「Solver」をやってみたいですね。自分が研究開発部門でやっていた数理最適化とも関係しており、導入にあたって積極的に提案していこうと考えています。大きな可能性があると思います。

ー 休日の過ごし方などは

 現在は茨城県日立市に住んでいます。電子ドラムではありますが、ドラムの演奏を趣味にしていました。ただちょっと遠ざかってしまって処分したのですが、こんどはメロディをやりたくなり、ピアノを始めました。ポルノグラフィティや米津玄師をリスペクトしています。


(了)


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