LONDON to CAIRO 自転車の旅 1982/8/9~8/12

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ROMA

【スペイン階段】
8/9
 ローマの主な名所を回る。ベネチア広場、スペイン階段、パンテオン、コロッセオ、フォロロマーノ、カラカラ浴場、トレビの泉、バチカン美術館、S.ピエトロ広場、とまあこんな感じだ。ほんとうに一日にこんなに動き回っては休憩にならない。ああ疲れた。
 ベネチア広場では小さな女の子たちにお金をとられそうになった物乞いには違いないが、半分スリだ。人のものをとろうとする。
 アスファルトの道の上に絵をかいている若い人がいた。そばにある箱に100リラいれて、長い間一生懸命かく姿を見ていた。
 ローマは一日にして成らずとはよく言ったものである。街の中、遺跡だらけだ。
 おもしろい、Tシャツ屋があった。そこで、LONDON TO CAIROと活字をいれてもらって、Tシャツをつくった。7500リラとまあ安いといえばやすかった。

 食糧:5500 飲み物:2000 ビール:1000 Tシャツ:7500 フロントキャリア:6000 夕食:5100 泊:12500

【コロッセオ】
8/10
 ペンションCOIFFERを出る。日本大使館に行ったが、順ちゃんからの手紙が来ていない。くるのに長くかかっているのだろうか。鳥取大の福田君からきていた。きょうは10日だ。ローマとかいておいたから、きょうあたり、ついていないのはおかしい。
 今日は午後からナポリの方に走りたいと思っている。今トレビの泉の前に座っている。人がいっぱいだ。ただボケっと座っていてもいい。ちょっと騒がしいが人が入れ替わり立ち代りイスに座る。
 13時ごろ、ローマの街を出発する。すこし行ったところで、レストランに入る。もう観光地ではない。ここのレストランのスパゲッティはとてもおいしそうだ。いくらかは知らないが、スパゲッティとカプチーノをたのんだ。
 スパゲッティがおいしい。隣にいるイタリア人たちがビールを飲ませてくれた。自転車にのるのでちょっと気になるが、まあ飲んじゃおう。これで4杯目だ。ステーキを頼んじゃおう。結局5杯ビールをのんだ。なぜかうまい。それはやはりタダだからだろうか。ローマの街を見るよりも、こうしたイタリア人の昼間からのバカ騒ぎを見ていた方がずっと面白い。かのイタリア人たちは酔っ払ったまま車を運転していってしまった。
Latinaまで2時間40分走り続けた。ところで水(Aqua Mineral)とビスケットを買った。(1100リラ)そしたら、そこにいたイタリア人にまたビールを一杯飲まさせられた。彼はビールを一本飲んですぐにまた運転していった。
 どんどん走って、ついに海のみえるところまできた。Terなんとかという街だ。かなり大きな観光地だ。海に来ている人でいっぱいだ。ナポリは外国人ばかりでつまらないという感じで、くるのだろうか。そこを5Kぐらいすぎたところの砂浜で寝ることにした。イタリア人がコーラをくれた。僕はビスケットとコーヒーで少ない夕食をとった。まわりのテントの人がうるさくてねむれなーい。
 
 朝食:1050 昼:880 食:1100 ミルク:400
8/11
 日は一日一日とどんどんすぎてゆく。今まであったこともかなり昔のことのように思えてならない。
 6時におきる。ゆっくりとしたくして、昨日のビスケットとコーヒーでなんとか朝食とする。
7:10に出発。Gaeta,Formiaと走り、食糧を買い、砂浜で食べる。人がいっぱいだ。車もいっぱいだ。ナポリに着く前に食事をした。スパゲッティとカプチノとパンとアイスクリームで4500リラ、ちょっと高かったかな。スパゲッティが2500リラだった。
 ナポリに入る。公園で少し休んでから、YHに行くが16時ですでにいっぱい公園でビールを飲みながら休憩。さあホテルをさがそうかどうしようかと迷ったが一応ホテルをあたってみた。そしたらどこもいっぱい。それで郊外に出て野宿しようと考えたが道を間違えてしまい。しかたなくまたナポリに戻ってきた。YHの庭でもいいし、キャンプ場も少し戻ればある。一応駅に戻る。駅でも寝る人がいっぱいいる。偵察をしてから、本当に旅行者であると思われた人に話しかける。彼らはチューニジアからきている。4人だ。仲間ができれば駅でもこわくない。1人が英語が少しできる。とはいってもイタリア語もフランス語も話す。ハッセンという名前だ。日本語でどう書くかときくのでひらがなとカタカナで書いてあげた。面白いおっさんがきた。自転車を駅の荷物にあずけにおいてこいというので、自転車を預けてきた。これで一つ心配事がなくなった。寝たのは11時ごろだっただろうか。よく眠れた。

 食:3000+4500 ビール:1200 ペン,飲み物:2000+1200
NAPOLI
8/12
 6時頃目が覚める。
 なんとか荷物は盗まれなかったようだ。ひもで全部しばって体にくくりつけてあったし、貴重品はダウンジャケットと上着の下にあったから、まず大丈夫とは思っていたが。
 ハッセンが写真をとるというのでそのままでいたがなんと日なたでないととれないみたいで、しびれをきらした僕は、彼らを日向につれていって写真をとらした。
郵便をおくった。Airだと20000リラをこえるというので、船便で5000リラだった。次にTravel Agentにいって、Brindisiからの船の予約をした。なんと52,000リラだ。イタリアの物価を考えるとかなり高いと思う。
 11:30にナポリを出る。Sarelnoに向かうが、ずっと石の道だ。おこれてくるというか、むかついてくる。自転車がこわれてしまいそうだ。そんなことしてもがいているうちにPompeiに出る。ナポリよりHotelなども多そうだ。公園で昼飯を食べて出発する。まだ、石の道が続く。なんていう国だ。やっと石の道でなくなると、山に入りだす。どんどん坂を登る。そして、少し下る。そしてまた登る。
 一度スイカをお腹いっぱい食べてみたいと思っていたのでスイカ屋により、スイカを食べる。半分食べたところで、おなかがいっぱいになり、残りは持っていくことにしたが、お金を払うときになって、お金はいらないという。なんかのまちがいではないかと思って、お札をとりだそうとするがいらないというしぐさをするので、なぜかわからないまま、スイカを持ったまま、やはり登ったり下ったりしながら、だんだん標高を高めていく。なんとなくさみしい。村の人たちは街の人たちと比べて、あいさつをあまりしてくれない。うさんくさい顔をして、じっと見るだけだ。ああ異国にきたんだな。とつくづく思う。
残りのスイカ半分も途中で食べてしまう。食べるのが大変なくらいだ。それから、暗くなるまで走って、野原で寝る。雨はふりそうにない。

 食:5000 フェリーの料金:52,000 郵便:5000

【ナポリの駅前~昨夜はこのチューニジア人たちと駅前にごろ寝】

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