新南利電線有限公司(中国) 様
新南利電線有限公司(中国) 様
Asprovaで詳細計画を作成、計画作成時間が1/4以下に短縮
計画遵守率が90% 以上に向上
新南利電線有限公司(New Nam Lee Electrical Co.,Ltd、以下NNLと略す)は香港系企業で、電気ケーブル、電子電気コネクタ、コンセントなどを研究開発、製造、販売しており、欧米、日本、カナダなどで多くの方々に利用されている。 NNLは2006年にERPシステムを立ち上げて運用していたが、生産計画はExcelで手作業だった。近年、生産量が増加したことで、計画のデータ量が膨大になり、Excelで計画するのは困難になってきていた。計画作成を効率化するために、2010年に日本での導入実績NO.1の生産スケジューラAsprovaの導入を決めた。Asprova導入の背景、製品選定の理由、導入効果、今後の展望などについて、NNL生産管理課の王課長と総経理補佐兼ITマネージャの蒋氏にお話を伺った。 |
新南利電線有限公司 ■住所: 中国広東省東莞市長安鎮錦厦河西工業区 ■設立: 1982年 ■資本金: 1,380万人民元 ■主な生産品目: 電線、コネクタ、コンセント、電気ケーブル金属部品、プラスチック製品、電気電 子部品、絶縁材、導線、電源プラグなどの研究 開発、製造、販売 |
■Excelで計画するのは困難になり、Asprovaの導入を決めた |
NNLは電気ケーブルを主に製造している。前工程は共通部品のケーブル加工で、後工程はコンセントなどの部品の組み立てになる。 近年、業務拡大で製造品種が1万を超えていた。毎月のオーダも5~6千にもなる。多品種、小ロット化が進み、計画のデータ量が膨大になり、Excelで計画するのは困難になってきていた。生産管理課の王課長は次のように語った。「オーダの納期が非常に短く、特急オーダや不良品があった場合、ほとんど計画担当者の経験に頼らなければならず、計画調整に時間がかかっていました」。組み立てのとき、部品がいつ来るかがわからない、どのラインで加工するかが分からなかった。また、共通部品がどのオーダに使われるか分からず、納期遅れになるかも分からない状態だった。総経理補佐兼ITマネージャの蒋氏がこう語った。「ERPにスケジューリング機能もありましたが、うまく計画を立てられませんでした。スケジューリングスピードが遅いです。製品と半製品の生産計画間の紐付けもできません」。もっと優れたスケジューラが必要であると判断し、スケジューラの導入を検討し始めた。 |
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スケジューラを検討するために、生産およびシステムを担当する黄副総経理は各部門の課題をヒヤリングし、各部門はスケジューリング要件を整理した。取りまとめたシステムの要件や課題で複数のスケジューラベンダーに提案を依頼した。 | |
NNLが提案内容を比較、検討する際のポイントは、要件を満たす機能と導入実績であった。国内外のスケジューラの提案があったが、中国国内のスケジューラでは、機能が足りず、現在の課題を解決できないと判断し、豊富な機能を持っていて、かつ日本で導入実績NO.1のAsprovaを選択した。 |
■導入範囲と目標 |
NNLのAsprova導入プロジェクトは、2010年10月に発足し、3フェーズに分けて実施することにした。 第1フェーズ:ケーブル製造の前工程電線部分の生産計画電線の製造工程の詳細計画を作成し、製造と材料手配に情報を提供する。計画作成など業務管理効率化と計画遵守率のアップを狙う。 第2フェーズ:ケーブル製造の後工程コンセント、接続線部分の生産計画Asprovaの適用範囲を拡大して、全製造部門に適用する。設備稼働率、生産効率のアップを狙う。 第3フェーズ:ケーブル製造の部材の欠品をシミュレーションし、製造指図を自動に調整する。PMCの効率を高め、調達根拠を精査し、在庫削減、コスト削減を狙う。 |
■導入プロジェクト |
Asprovaの導入作業は、マスタデータの収集や準備、業務要件やシステム要件の整理、課題の取りまとめなど、多岐にわたるため、各部門から担当者を選出し、プロジェクトチームを発足して、作業を分担、協力しあって作業に取り込んだ。 | |
そして、プロジェクトがスムーズに進められるように、毎週月曜日に、黄副総経理とプロジェクトチームで運用会議を行い、確認事項や解決策などを議論し、進捗確認、情報共有を行った。会社全体とプロジェクトチームの協力で、Asprovaをうまく立ち上げることができた。 |
■導入による効果および今後の展開 |
第1フェーズは5ヶ月間かけて立ち上げ、2011年4月から運用を開始した。運用を開始して、すぐに効果が出はじめた。導入前のExcelでの計画作成は約2時間がかかっていた。Asprovaを導入して、約15分~30分で計画できるようになり、1/4以下に短縮できた。Excelでの工程定義をAsprovaではさらに細分化し、銅巻きや押出などの詳細工程の計画もできるようになった。 また、Excelでの計画は精度が低く、現場任せの場合が多かったため、計画通りに実行できていなかった。Asprovaでの計画は精度が高く、計画結果に基づき生産を行うことができるようになり、計画遵守率が90%以上に達成した。 現在第2フェーズも運用テストに入り、今後、Asprovaを全工程に適用し、更なる生産効率のアップを期待している。第2フェーズが終了したら、第3フェーズを開始する予定。部材の欠品、使用状況をシミュレーションし生産コストの削減も期待している。 |
■導入頂いたお客様 |