日本特殊陶業株式会社 様(国内導入)
日本特殊陶業株式会社 様(国内導入)
計画精度を高めるためにAsprovaを導入
月次計画から週次計画へ計画サイクルの早期化を実現
[ 詳細はPDF ファイルでご覧頂けます ]
日本特殊陶業㈱は、モータリゼーションをはじめ、21世紀社会の核となる情報・通信分野で常に先端をみつめて走り続けている。そして近年では、セラミックスを核とした技術の応用によって来たるべき超高齢化社会への対応に向けた医療分野、さらには環境分野などについても意欲的な取り組みを行っている。 2010年1月に本番稼動したAsprovaの導入対象は、自動車用の排気ガスセンサや温度センサなどを扱う自動車関連事業本部 センサー事業部の製造ラインだ。同工場は2008年、計画精度向上を目標としてAsprovaの導入を決定した。Asprova導入の背景、製品選定の理由、導入効果、今後の展望などについて、日本特殊陶業株式会社 情報システム部 主査補 松井達志氏、国内グループ会社 セラミックセンサ株式会社(以降、CS社と略す) 本社工場製造部 管理課 課長代理 白石亮二氏にお話を伺った。 |
日本特殊陶業株式会社 |
■SAP導入を機に生産計画を見直し、Asprovaを導入 |
日本特殊陶業株式会社 自動車関連事業本部 センサー事業部製造部(以降、センサー事業部と略す)での生産計画は、Excelベースでの生産計画であった。当時は計画サイクルが月次計画、計画メッシュが日単位であり、「多品種変量生産の時代に、日単位の計画では現実的ではありませんでした」(松井氏)。計画精度向上を目指し、2008年同工場は、キャノンITソリューションズ株式会社をベンダーに、Asprovaの導入を決定した。 Asprova選定の理由について、松井氏は次のように語った。 「様々なスケジューラソフトを検討しましたが、Asprovaの計画メッシュが秒単位と細かく、計画精度の向上が期待できること、SAPとの連携実績も豊富であること、また、CS社では既にAsprovaを導入しており、担当者である白石氏の評価も高く、Asprovaノウハウも豊富であることが決めてとなりました」。 |
■同一メッシュによるマスタ管理と、システム連携( Asprova、SAP ECC、FlexNet)を実現 |
SAP ECC (ERP Central Component)側で原価を詳細に管理し、マスタを統合管理したいという要望があり、その要望を実現するためにSAP ECCとAsprovaを同一メッシュで管理することにした。しかし、SAP ECCとAsprovaが連携するためには、両システムの項目をマッチングさせる必要があり、また、担当者がAsprovaの計画結果をSAP ECCで確認する必要もあった。 | |
「SAP ECC はマスタ・項目とも数が多く、生産計画担当者にSAP ECCのマスタを覚えてもらうのが大変でした。Asprovaの計画結果をSAP ECCに返した後の検証についても、十分に時間をかけて行いました。 」(松井氏)。 「Asprovaで計画する品種数が多かったこと(23品種、23モデル)も苦労しました。 」(白石氏) と両氏はその苦労を語った。 |
|
導入支援を担当したキヤノンITソリューションズ株式会社 藤岡寛之氏は次のように語った。「通常、SAPとAsprovaを連携するときのマスタメッシュは、上位システム側は粗く、Asprova側は細かい場合が多い。SAPも細かいメッシュにして連携すると、整合性をとることが難しくなる。細かいメッシュ同士を整合性をとりながら、高レベルでの運用できているのは稀である」。 | |
Asprovaで立案した計画結果(指図データ)をSAP ECC、 FlexNet(MES)に連携し、 FlexNet(MES)にて作業実績収集を実施する、三つのシステムを連携した運用が実現できている。 |
■月次計画から週次計画へ計画サイクルを短縮。お客さまの変更にも柔軟に対応 |
SAP ECCとAsprovaを導入する以前の計画サイクルは、月次計画で運用されていた。Excelでの計画では、オーダが増えたり、変更があった場合、計画の修正にかなり時間がかかっていた。Asprovaでは制約条件が設定されているので、再度スケジューリングすれば、自動的に変更を加味した計画が作成できる。これによって計画時間短縮が可能となり、計画サイクルは月次計画から週次計画に短縮され、お客さまの受注変更に速やかに対応できるようになった。 2010年1月にAsprovaを稼動し始めたばかりではあるが、今後のリードタイム短縮、在庫削減といった効果を確信し大きな期待を寄せている。 |
■他事業部への展開、海外拠点への展開も視野に |
「今回はセンサー事業部、CS社にAsprovaを導入しました。計画精度が向上し、効果が期待できますので、まずは、情報通信関連事業本部とセラミック関連事業本部の2事業本部への導入検討を進め、将来的には、海外製造工場への展開も検討して行きたいと思っております」(松井氏)。 日本特殊陶業におけるAsprovaの活用は着実に効果をあげている。今後も他事業部への展開に期待が膨らむ。 |
■お客様の声 |
Asprova の導入により、日単位の計画だけでなく、秒単位まで計画でき、計画精度の向上を実現しました。 まだ立ち上げたばかりですので、これからリードタイム短縮、在庫削減を期待しています。今後、他の事業部でもAsprovaを導入していきたいと思います。 | ||
日本特殊陶業株式会社 情報システム部 主査補 松井 達志 氏 |
自動車関連事業本部 センサー事業部 製造部 管理課 生産計画担当の皆様 |
生産計画担当の皆様 本社工場 製造部 管理課 課長代理 白石 亮二 氏(左上) |