お知らせ
2019年07月02日
増加しつつあるタイローカル製造業での生産スケジューラ利用 生産スケジューラ事情-8(タイnewsclips掲載)
Asprova社 副社長藤井執筆の連載が、タイの日本語総合情報サイト「newsclip」に掲載されています。
掲載されている情報はこちらでもご閲覧いただけます。
(newsclipのサイトへリンクします。)
【下記 記事全文】
増加しつつあるタイローカル製造業での生産スケジューラ利用
今年の当社のタイの主力代理店のアスプローバ導入プロジェクトはすべてがタイローカル企業へのものだ。
大手日系企業の現地工場への導入は、日本のプロジェクトからのロールアウト案件として続いているが、
あくまで、現地で積極的に営業活動をつづけている代理店の案件には、タイローカル企業への導入件数が増加している。
当社中国市場は、10年間のビジネス継続ののちに、現時点ではその顧客のほとんどが中国民営企業、
タイでも5年を経過して、今後同様の傾向が想定される。では、日系製造業へのビジネスチャンスが
ないといえば、そうでもない。いまだ多くの日系製造業の工場のあるタイでは、ティア2レベルの中堅・中小の
企業ビジネスに将来性があると考えている。日本同様、広いサプライヤエリアをもつ自動車産業では、
タイにおいても、その工場数は馬鹿にならない。
25年以上の日本ビジネスの中で、昨今は、中小企業への当社製品の導入案件が増えてきている。
以前には当社製品のマーケットと考えていない市場であったが、変わりつつある。背景には、人手不足による
生産効率向上の必要性とIOTをテーマとした政府によるIT投資への支援がある。同じ未来はタイでも想定できる
のではないか?もともとタイも人口は多くなく、老齢化もはじまっている。タイ政府としても、
インダストリ4.0を主題に政策を推進している。
現時点で、当社のタイローカルユーザをみてみれば、まだ、大手企業のみである。しかし、これら大手企業への
導入がすすめば、アジアに共通する財閥下での関係会社にも将来的には、導入が進む可能性がある。
これら大手企業の場合、傘下の情報会社をもっているところも多く、これら企業が当社製品の導入スキルを
もってくれれば、自グループ内はもちろん、外販という意味でも期待できるのではないか?
しかし、これら大手企業ですら、現在進行中のプロジェクトをみると、生産スケジューラに対して適用要件を
期待すぎる傾向がある。割り切って利用しなければ、20年前の日本の大手企業と同様にファースト導入に失敗する
可能性も高い。当社としても、最大限、地元パートナーを支援しているが、導入社と導入先の会社のスキルレベルに
現時点では依存していることは否めない。
少し視点を変えて製造業へのIT適用では急速に進歩してきた中国市場ではどうであろうか?民営企業への
生産スケジューラの導入が参加である背景には、中国政府による「製造2025」の方針がある。1国1制度であるこの国では、
民主主義国家とは異なり、政府の政策は絶対だ。製造強化の指針下で生産スケジューラの導入はMESとともに
急速に推し進められている。逆に、政府への体裁で生産スケジューラは購入しているものの、使用していないなどの
ジレンマも散見される。中国市場がブーミングした半面、中国市場で当社製品のコピー商品が多くでているという点も
悩みの種だ。タイではないと考えられるが、製造業に詳しいIT会社も多いので、安心してはいられない。
最後に典型的なタイ企業でのアスプローバ使用の事例を紹介する。(画像参照)
ERP MESシステムとも連携を強めたシステム構成で、大手企業のシステム力を想像させる。
しかし、実際には導入カットオーバまでには、日本の同様規模のプロジェクトと比較して
2倍の期間がかかっている。導入効果に関しては、現場から高い評価をいただいている。
生産計画を立てる時間が日単位から時間単位に短縮され、納期回答率・リードタイムの短縮
・滞留在庫の低減など、金額上でも投資に見合う形だ。今後もこのような顧客の事例を増やすとともに、
カスタマーサクセスの考えより、顧客の継続利用やより効果的な利用方法を提言サポートしていきたい。
タイのユーザも50社近くになったため、ユーザ会の設立なども企画している。期待していただきたい。
アスプローバ株式会社 副社長 藤井賢一郎 日本国内・アジア域で500社以上の製造業に生産スケジューラを導入する プロジェクトに関わる。 ここ10年は中国・タイ・インドネシアとアジア各国に駐在し、 ビジネスを拡大 生産管理・生産スケジューラに関わる複数著書がある。《newsclip》 |