Asprovaの活用例
リードタイム短縮の手法 ・・・ 運搬の小ロット化(1)
有限能力スケジューリングで、さらに小ロット化を行いリードタイムを短縮しましたが、さらに、リードタイムを短縮する方法はありませんか?
リードタイム短縮の、次の手法は運搬の小ロット化です。
今まで説明してきた運搬方法(重なり方法)は、上図のESという方法です。前工程がエンドしてから後工程がスタートするためESと呼びます。これに対してSSは、前工程がスタートしたら、後工程がスタートする方法です。この方法により、リードタイムは大幅に短縮します。しかし、前工程のほうがスピードが遅いと、後工程が先に終了してしまうスケジュール結果となります。これでは現場で使える作業指示はできません。これを回避する方法がSSEEです。この方法はSSの制御に加えて、さらに、前工程のエンドと後工程のエンドを同期化ます。このため、前工程が先に完了するスケジュール結果となります。
SSEEでは、前工程でできたものを、その都度、後工程に運搬する必要があります。従って、SSEEで製造を行う場合には、設備の配置を近づけて運搬を不要にするとか、「みずすまし」のような運搬を専門に行う要員を配置するなどが必要です。この方法は、上図のようにバーがお刺身が並んでいるように見えるため「さしみ生産」とも呼ばれています。また、現場での運搬が、1個単位(または、1パレット単位に)に行われるため、「1個流し生産」とも呼びます。