LONDON to CAIRO 自転車の旅 1982/8/2~8/6

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ITALIA



8/2
 5:30起床。6時出発。
 飲むものが少ししかなかったので少し行ったところでCAFEを飲みに入る。400リラなんと80円だ。安い。しかし、まだ、あまりうまいとはいえないというか、口にあわないというか、インスタントコーヒーの味だ。
 きょうは足が重い。やはり昨日の3つの峠越えは大変だったのだろう。特にSimplonpassはかなりのものだった。
 Maggioreという湖はかなりいいところだった。中に島がいくつかあって、その中にたくさんの建物がたっている。
 13:30にMilanoのYにつくが17:00まであいていないということなので、Milanoの街の中心にきてみた。
 Duomoが街の中心だ。何のためにあるのか知らないが、ばかでかい彫刻のいっぱいついた、屋根はとげだらけの建物、これを見るためにMilanoにきたようなものだが、見れば、ああこれか。ぐらいのものだった。
やはり観光地の物価はたかい。Duomoの前の缶ジュースが1000リラ(200円)なのだ、が、日本のコーラよりも少し大きく350mlぐらいのやつだ。
 イタリアはのんびりしたところだ。店は長い昼休みがあってほとんどClosedになっている。15:30ごろからまた開く。
 中央駅のInfoでミラノの地図をもらった。特に行くところはなさそうだ。ドゥオモの前の広場でゆっくりしているのが一番いいみたいだ。
YHに17:00にもどり。1時間まってようやくチェックイン。
外で紅茶をわかしてのみ、もう一度今度は地下鉄でDuomoへ(300リラ)。300リラというとかなり高いように思ってしまうが、実はよく考えれば、60円。東京の地下鉄に比べたらなんと安いことか。
 Duomo広場の前に座って、ビールを飲みながら、いっぱいいる人の姿をみている。僕はDuomoによりかかって座っているが、みんなはその外側の段にすわっているが、みんな背を向けているのがおもしろい。目の前にはTechnicsの看板、JVCHi-Fi、Maxwell、YKK、KENWOODと日本のものがなんと半分ぐらい占めている。これがミラノの中心地の本当の景色だ。右側にはVictoryなんとかという、大きな黒ずんだたてものがあり、かなりりっぱなものだ。前この辺は工事中であまりよくない。JVCの看板には気温が表示されている。なんと27℃だ。アルプスを昨日こえてからかなり風があつくなってきたのがよくわかる。まだ1000リラ=200円 5000リラ=1000円という感覚がつかめていない。1000リラ使うのに一生懸命に考える。

 コーヒー:400 牛乳:450(0.5L) ジュース:950 ハイネンケン:1200 ジュース:1000 ビール:1200+500つまみ 泊:6500 切手:5000(10枚分) 夕食:1000(ピザ+コーヒー)

【Milano 新しい自転車】
8/3
 朝7:00におきる。自転車をふこうと思って、外に出る。
 自転車がない。
 まさかと思いながら、その辺りをさがしまわる。ない。やられた! YHの人に言っても、結局It’s impossible to findという。心配はしてくれたが、やはり盗まれたと思うしかない。ほかの人にきくと、誰かが夜、もって行くのを見たというのを聞いたそうだ。
 なんで、だれも注意しなかったのだろうか。どこかにくくりつけておかなかった僕を悪いが、こんなことになろうとは、すぐ、INAに電話するが8:30からだというので、朝食を食べてから、PolisとINAのオフィスに直接いくことにする。
 INAでははじめは自転車はどうのこうのと言ったが、自転車はだめだとは書いていないとおしたところ、なんとか払ってもらえそうだ。自転車の値段は10万円と書いた。そのあとPolisに行き盗難証明をしてもらう。Central Stationのホームの中にあるので、事情を話して、切符なしでいれてもらった。またすぐにINAにもどって、小切手をもらい、CREDIT ITALIANOにくる。現金がおりるには時間がかかりそうだ。
 結局この銀行ではだめみたいで、またINAに戻る。TRAMという市電に乗る。この市電はチケットがあるが、結局払わなくてもよいことが多く、何回かただでのってしまった。
 INAに戻ると、3時にこいという。そうすればもっと早く現金が手に入るそうだ。それで、1時間ほどSEMPIONEというところで休む。サンドイッチとミルク(Latte)を1900で買い。ベンチで食べる。食べた後、ベンチで少し眠ってしまった。INAにいくと翌朝Manhattan Bankでお金がおりるからということで話がつく。本当におりるのだろうか。それですぐに自転車店に行く。Milanoの自転車店といえば、チネリといって、かなり日本でも知られている。その中でGUERCIOTTIという店に行く。一番安いのが45万リラ、次が60万リラとかなり高いが、本格的なスポーツ車としては、こんなもんだろう。それでかなり長いこと英語でやりとりして、やっと60万リラの方に決定。日本では相当に値のはるものだ。Campagolo Nuvoがついている。しかし、それは高いだけで、あまり日本のSimanoとかSun tourに変わりないと思うのだが、日本ではなにしろ高いものだ。タイヤはチューブラーだ。キャリアをなんとかつけてもらうように頼んだが、アクセサリー類はここにはおいていない。本当にレーシング用のものしかおいていないのだ。Depositとして、$120を支払い、7時過ぎに店を出た。地下鉄にのって、YHに戻り、またLit6500をはらい、とまることにした。あしたはなんとかしてこの街を出たい。早く走りたい。Firenzeへ。
 Firenzeについたらみんなにハガキを出そう。なんとか無事だっていうことを。

 ジュース:900+1500 サンドイッチ+ミルク:1900 パン:350 泊:6500 グラルチョッティへ:$120
8/4
 YHの少ない朝食を食べて、すぐ外に出る。スタンドで400リラのLatteを飲んで、もう少しおなかをふくらませてから地下鉄にのり、Chase Manhattan Bankに行く。少し待たされて、Ronzorni氏に会うが、また同じでこのチェックは知らないという。それでまたINAに戻る。もう、憤慨していて何を言ってやろうかと、いろいろ考えながらTRAMにのる。INAにつくとまた待たされて、さらに怒れてくる。すこしして係りの人がでてきて、いっしょに銀行に行こうと言うので、おこる間もなく銀行へ行く。CREDIT ITALIANO のBRANCHだ。そこですぐに518000Litをうけとることができた。すぐにGuerciottiに行き、自転車を取りに行く。フロントキャリアがなかったらしい。チューブラーなので、スペアのチューブラーをもらって、61,700Litぐらいになった。きのうのDepositといっしょに払って出発。フロントバッグを後ろにつけたままだ。大通りの途中のなんとか庭園というところで昼飯を食べる。パン1個に残りのジャムとマーガリンと1Lの牛乳だ。それでPARMAの方に向かう。高速道路に入るようなインターチェンジを通ると、Bolognaの方へ行く道に入る。PARMAまで120キロだ。PARMAのYHを目指して走る。途中で自転車のキーを買わなくてはならない。8000リラであまり頑丈とはいえないが、一つ買った。
 自転車は後ろばかりに荷物がついていてよくないが、チューブラーになった分だけ走りが軽くなったみたいだ。
 PARMAにつく。CAMPINGとYHが同じになっている。はじめテントを持っていないというと、断られたが、少し粘ったすえいれてもらえた。シャワーも使えるし、飲料水もあるし、いいところだ。隣の人が招いてくれて、ワインを飲んだ。主人の方が英語が話せて、かなり長い間ワインをのみながら話していたところ、シャワーに時計を忘れたのに気づいた。しまった!と思った。もう絶望だ。シャワーに行ったらなかった。それで、Receptionに行ったら、なんとおいてあったのだ。なんとラッキーなことだ。このイタリアで、ああよかった。これからは本当に気をつけなければ。

 キー:8000 パン・ミルク・ジュース:1650+1100+450+1800 スイカ:1500 ミルク:400 自転車:455,000 キャンプ:2100
8/5
 PARMAを7:20に出発。今日はFirenzeまでだ。ちょっと遠いがなんとかして行こう。
 Reggioをすぎ、MODENAをすぎたところでスイカを食べる。一切れ1000リラだ。日本のスイカより長いところが違うが、味は変わらない。そのあと、金物屋でもう一つくさりを買う。昨日買ったのより長いのだ。
 Bolognaにつく。名前はよく聞いたことのある名だが、あまりぱっとしない街だ。大きな公園でパンを食べ昼飯にする。
 ボローニャからはすごい上り坂が続く。ギヤ比が高いためもあってかなり大変だ。イタリアの山はこまごまとしているので余計に悪い。もっともきつい一日だったかもしれない。さすがに足がだるい。Firenzeは山を降りていって、谷底のようなところにある。FirenzeのYHにいくがいっぱいで、隣のキャンプ場にとまることにする。いつもテントがない分だけ得をするようだ。一人いくら、テント一個いくら、という勘定の仕方だからである。キャンプ場にいた、Britishと仲良くなり、また昨日のようにビールやワインを飲ませてもらう。こちらはあげるものがない。このキャンプ場はYHの敷地内にあるようだ。ものすごいたくさんの人がいて、ごったがえしている。キャンプ場ではパスポートを預けておくのが常識のようだ。きのうもそうだった。そして、朝、出るときにお金を払って、パスポートをかえしてもらうらしい。
 明日は街に出よう。いい宿がなかったら、またここに戻ってこよう。でもたまにはリッチにいくのもいいではないか。

スイカ:1000 ジュース:800 食糧:4800 キャンプ場:2500 くさり:3500

【ボローニャからフィレンツェへ】

8/6
 きょうは一日フィレンツェにいようと思う。順ちゃんへのお土産も買わなければならない。かばんは大きくなるので、やはり財布にしよう。フィレンツェもそんなにたくさんのものがあるわけではない。美術館が多いみたいだが自転車をおいて美術館にはいるのはどうもできない。きょうはちょっとぜいたくして、朝、昼飯にハムとチーズを買った。ハム100gにチーズ200gそれにパンにジュース。これだけあればごちそうだ。あとワインがあれば言うことはないのだが、自転車にのりながらワインも飲めない。フィレンツェは中央に大きな公園がない。アルノ川の方にいけばあるかもしれない。駅前のCAFEでカフェオレを飲む。さすがにいすに座ると高い。1500リラだ。でも日本より少し安くてうまい。
 そのあとノミの市で財布を買う。かなりまけてくれるという話だったが、どこもまけようとはしない。ようやく順ちゃんのだけ、10000のを9000にしてもらったが、9000リラといえば1800円。1800円でこんな財布が買えるとは、いずれにしても安い。僕はすごくいい財布だと自負があるがどうだろうか。自分のは6000リラ。いくらいってもまけてもらえなかった。これでフィレンツェでの買い物は終わった。次にベッキオ橋(アルノ川)に行く。いちばんフィレンツェで古い橋だそうである。それをこえて、左の方に行くと美術館がある。中に入るのは、自転車があるためにしないが、外にもたくさんの彫刻がある。ダビデもある。これは本物ではないと思うが、でも人がいっぱいいる。美術館の入り口の前にどかんと座って、サンドイッチを作って食べる。なかなかおいしい。一つのサンドイッチにスライスチーズを3枚、ハムを25gはさむ。そして、牛乳を飲む。なかなかいい感じだ。15:30にフィレンツェを出発した。Sienaへ行くのだ。68キロぐらいなので、少しHillyかもしれないが、暗くなる前につけるはずだ。Sienaには19:20につく。キャンプ場をさがして、行ってみると、3500リラ。テント代をとらないので、僕にはすこし割安みたいだ。たくさんのテントがある。ワインをのんで夕食にしよう。

 食糧:1500+2900 カフェオレ:1500 ミルク:450 財布:15000 水:250 夕食:4000 キャンプ場:3500 ワイン:1200


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