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購買計画と受入・検収管理

koubai_zu.gif 業務内容:購買業務は営業行為である。購買のやり方の上手、下手によって同じものを安く買ったり、高く買ったりするからである。また、調達する材料の品質は直接的に最終製品の品質に影響し、原価の面では材料費は製品原価の中で最も大きな比率を占めている。さらに購買品や外注品の納期の遵守は製品の請納期をより確実なものにする。このように、最終製品の品質(Quality)、原価(Cost)、納期(Delivery)を直接左右する機能が購買業務である。
このように、部品や材料の調達業務は、基本的に他社との取引関係により成り立っており、より円滑な調達をするためには、業者の状況を十分把握し、そのうえで計画的、かつ的確な活動を行うことが大切である。一般に購買から検収までの業務に関連する部門としては、購買部とか資材部といわれる部門が担当する。
問題点:購買管理には、次のような問題点がある。
1 生産計画の頻繁な変更が購買計画に反映しにくい。
2 必要な部品の手配もれ、手配ミスが多発している。
3 発注や納入のタイミングは業者との慣習で行っており、より細かな発注やリードタイムの短縮などが難しい。
4 業者の能力や納入実績が把握されておらず、計画的な発注を行うことが難しい。
5 集計や督促業務が多く、本来の購買活動ができない。
6 外注業者に対する支給品の管理が不十分なために、支給品の所在が不明確で、紛失や欠品によるムダが発生している。
7 帳票や資料の作成が手作業のため、貴重な時間をとられる。
8 発注後の各オーダーの納期監視が不備なために、納期遅延が多く発生している。
9 分納や発注単価決定の遅れが発生した場合、迅速な対応がとれず、困難を招いている。
10 業者ごとの検収実績を把握していないため、業者の客観的な評価が難しい。
機能:購買管理は、購買計画と受入・検収管理の機能がある。
〈購買計画〉資材計画(MRP)で計画された購買品および外注品について、発注数の見直し、発注先業者の選定と注文単価、業者納期、検査予定日などを決定する。この時には、各業者へ発注している量が業者の能力をオーバーしていないかどうかのチェックをし、外注品であれば支給品の払出し計画を行う。このようにして、購買計画の済んだ購買や外注オーダーは、発注予定日の時期がきてから業者に注文され、正式に発注残として管理される。
〈受入・検収管理〉購買計画で発注された購買オーダーもしくは外注オーダーは、納期監視が行われる。これは、近いうちに納入されるオーダーや既に納期遅延のオーダーをチェックし、納入予定一覧表を作成し、これにもとづいて催促や督促活動を行う。
また、納入されたオーダーは、受入、検査、検収の手順を踏んで、入庫される。そして、これらの状況を記録し、価格差異、不合格件数、納入遅延件数などを業者別に把握し、購買活動や業者の評価・指導に用いる。


出典:JIT経営研究所 平野裕之著

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